http://anond.hatelabo.jp/20161204095016
社会に出て一番の驚きは「たいていの人は考えて喋っていない」ってことだった。「考えている人」が喋るまでは次のプロセスを踏んでいる。・その話題が意図するところを捉える
・その意図への適切な答えを探す
・その答えの適切な表現を考える
だから答えるまでに考える時間がある。それに対して「考えていない人」っていうのはペチャクチャと喋れる。なぜなら考えていないから。思ったことをそのまま声に出して伝えている。その話題がなぜあがっているのか、その適切な答えは何か、とは考えない。最初にパッと思いついたことをそのまま口にする。
日本の会社の会議がなぜ生産性が低いのか、それはこういう人が何人も会議に出席しているからだ。何も考えちゃいない。思ったことをすぐに口にする。だから、「考えていない人」が会議の場を支配することになり、熟議にならないし、考えも深まらないし、答えも見つからない。それぞれが思いつきを喋って時間が過ぎていく。「考えていない人」はみんなそうだと思っているから、思考する時間を勘案していない。すぐ喋る人が良いと思っている。そして、そういう人が「喋っているから」とだけで評価される。ますます「考えていない人」が幅を利かすようになっていく。ここが日本の会社のダメなところだ。
それに対してアメリカが強いのは──2年ほど働いた経験上だけど──人には「考える時間」があるとわかっていることだ。向こうにはディベートの文化があるし、PCが叩き込まれているから、「どう答えるか」についてちゃんと考えている。だから、ちょっとした雑談でも「黙る瞬間」っていうのが何度もある。でも、そういうときは日本人みたいに焦って喋ったりしない。だって、考えているんだから。お互いそれがわかっているので相手が口にするまでちゃんと待つ。そして、それが普通だ。
会議でも日本みたいに「喋らないやつはダメだ」みたいなことは言わない。だって、喋っていないやつは考えているんだからね。だから、喋っていないやつがいたら誰かが「きみはどう思う?」と聞く。そして、考えているやつの意見を傾聴する。それに対してみんなまた考える。だから議論が深まっていく。日本はこれがまったくない。考えていない人が思いつきを喋ってそれで時間が浪費していく。
教育が変わらない限り、この差は埋まらないと思う。日本は「考えていない人」が幅を利かせて、そういう人が「すぐ喋る考えていない人」をコミュニケーション能力があるとか、自己主張ができているとか、そういう理屈を付けて評価するからね。でも、本当の自己主張って思いつきを喋ることじゃなくて、考えたことを喋ることなんだけどね。それがわかっていない。「考える時間」をまったく考慮していないし、それをスケジュールに組み込んでいない。この差はとてつもなく大きい。
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以下ネットの反応。
「考えてない人」は言い過ぎだと思うけど、議論の方向性見ないでただ思いつきをだらだら喋る人ってのは確かに一定数いますね。それ日本だけの特徴なんだろうか?/たいていの日本人は考えて喋っていない https://t.co/IaKywLeAVd
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) 2016年12月5日
なんかちょっと違和感あった部分が腑に落ちた気がする。
たいていの日本人は考えて喋っていない - はてな匿名ダイアリー https://t.co/IWJuni1fx8— かみなが れお(Goン) (@334gonn) 2016年12月4日
日本人にとって会話とは「問題へのソリューションを相手に伝える」ものでは無く、「自分と相手が同じコミュニティに属していることを証明する」ものなのぢゃ。そして「考えずに喋れる(だけのカタチを身に付けている)」ことがその証明https://t.co/mCVoKcXmBR
— ultraviolet (@raurublock) 2016年12月5日
たいていの日本人は考えて喋っていない https://t.co/kH9TvcqwYe
すべてにこれが当てはまるかどうかは不明だが、就活のGDなどでは起きていることでは。— 本田由紀 (@hahaguma) 2016年12月5日
たいていの日本人は考えて喋っていない - はてな匿名ダイアリー https://t.co/wyOdd11XKm
そうそう。
おまけに、声の大きな問題児が、場を支配しがち。— おどろきの白鳥「この世界の片隅に」応援 (@w_swan) 2016年12月6日
たいていの日本人は考えて喋っていない - はてな匿名ダイアリー https://t.co/QabnDvIdCI
自分は「ちょっと待ってくださいね……」と時間をもらうことが多いんだけど、それで良かったんだな。安心した。— Ph.D.rita (@rita0222) 2016年12月5日
なにせ小学校の時から社会人になるまで聞かれたらだまるなって指導され続けるからなぁ / 他160コメント https://t.co/iH30n1n2Fs “たいていの日本人は考えて喋っていない” https://t.co/yr2JiZSExF
— meu (@meumeu69) 2016年12月4日
たいていの日本人は考えて喋っていない https://t.co/jpSfVLGVI1 うちの部長は1秒でも黙るとブチ切れる。そして朝令暮改という言葉を盾に、会社の運営を思いつきで行う。社畜過ぎて着いて行けなかったけど、ダーコロが1番仕事に対してモノゴトを考えていたと思う。
— 死 (@dkago) 2016年12月6日
俺が属してきたコミュニティは幸いこんなことなかった気がする。
たいていの日本人は考えて喋っていない - はてな匿名ダイアリー https://t.co/rnRTMANbPr
— moimoi (@moimoi_io) 2016年12月6日
「たいていの日本人」というのは言い過ぎだと感じますが、確かに一定数は「考えないでしゃべる人」はいますよね。「考えてしゃべる人」と「考えないでしゃべる人」は子供のうちから徐々にグループが離れていくので普段は意識することも少ないですが、たまにお互いが遭遇すると驚きますよね。僕も大学の頃、唐突に「いつもいろいろ考えてそう」と言われて驚いた記憶があります。
そして、「しゃべったもん勝ち」みたいな風潮が一部であるから、全く建設性のない罵り合い、罵倒番組「朝生」とかが人気になるんでしょうね。議論・討論と言うのはAとBの意見をすり合わせてCを作り出す共同作業なんていうのは「ド基本」ですが、日本ではそんなことも知ってる人は少ないですからね。一方の意見を叩き潰すことが議論・討論だと思っちゃってるから「論破!」になっちゃうんですよね。